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事務机

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​安全活動について思うこと

自己紹介

私は、半導体製造会社において、約12年間安全衛生業務に携わり、その間並行して、京都労働基準連合会(現、京都労働基準協会)安全衛生部会理事として、地域の安全衛生活動にも関わってきた。その一方で、50歳を超えた頃より、定年退職後は独立して事務所を持ち、自分の経験や知識を活かして、社会にも貢献し且つ楽しく仕事をしていきたいと考えるようになり、決まった仕事もないのに退職翌日に京都市の中心、四条烏丸に事務所を構えた次第である。現在は、労働衛生コンサルタント及び社会保険労務士として、安全衛生や労務管理を中心に中小企業を支援する活動を行っている。特に、安全衛生面では企業訪問しての現場巡回や企業団体向けの研修講師等を担当している。

会社での業務経験

会社で安全衛生を担当することになったのは、急な人事異動によるもので、それまでは、安全衛生への関わりと言えば第一種衛生管理者の勉強をしたことと安全衛生委員会への出席くらいであろうか。そんな私が、異動直後に地方の生産子会社で発生した金型運搬時の労働災害に向き合うこととなり、現場に出向いた。その際、本社から安全衛生担当が来たということで、経験のない私に向かって、工場の関係者の皆さんから「ご指導のほど、よろしくお願いします」と言われたことを思い出す。出向く前に、本社で多少教わったことや衛生管理者資格取得時に勉強したことが役だったおかげで、何とか切り抜けることができた。

 一方、これではいけないと思い、本社工場で多数作成し届出される「機械等設置届」に関し、全機種現場確認し、装置及び扱う薬品やガスについて知識を得、何とか格好はつくようになってきた。半導体工場は、クリーンルーム内で危険な薬品や高圧ガスを使用するため、安全衛生知識の修得に大変役立ったと思う。尚、現在は、労働安全衛生法第88条に基づく一般機械の届出は廃止されている。並行して、作業主任者、高圧ガス製造保安責任者、危険物取扱者などの資格取得勉強が大変役立ったと思う。この点では、会社が大変理解しており、特に上に立つ者ほど積極的に研修会などに行かせる風土があり、あやふやな知識や経験は、立場によっては、却って有害になることを改めて感じさせられた。

安全衛生管理体制

長年、安全衛生委員会の司会を務めて感じたことは、委員会に出席する職場の安全衛生担当者とそれ以外の社員とのあまりにも大きな安全意識の格差である。「意識しないと伝わらない」と言うことを痛切に感じ、同じことであっても繰り返し伝えようとすることが重要であると感じた。また、安全衛生活動は、これをもって業務上の良い評価を得ることが難しいだけでなく、労災などトラブルが発生すると厳しく責められる悲しい立場でもある。このような状況の中で、自ら役立っていると思えるレベルになってやっと精神的に報われたと痛切に感じ、重点として、同じことであっても繰り返し伝えることとした。

次に、休業災害ゼロを長年継続していく中で、災害を知っている人の減少と意識の薄れが出てくることが課題である。どうしてこのようにしたのか、年月を重ねると知っている人はいなくなる。確かに、作業標準書などに残すことは重要であるが、人の意識が定着しないと非常時には役立たない。このような中で、リスクアセスメントは重要だが、リスクの見積もり方法についてマンネリ化を防ぎ、厳しく検証し継続して改善していくことが必要となる。

もう一つ重点的に行ったこととして、国内外の生産工場巡回とグループ会社全体の安全衛生担当者会議の開催による意識の共有である。特に、M&Aにより新たにグループ会社となった幾つかの工場現場の違いを認識し、企業風土の重要性を感じた。勿論、こちらの考えを押しつけるのではなく、他者の良い点は取り入れることが重要で、巡回などの際は、不具合を指摘するだけでなく、優れた点を褒め、横展開することも心がけた。

安全第一

昔、USスチールのゲイリー会長が「生産第一、品質第二、安全第三」としたところ、労働災害が多発し、生産性にも悪影響を与えたことを反省し、逆に「安全第一、品質第二、生産第三」と方針発表したら、安全だけでなく品質や生産性が格段に向上し、その中で「安全第一」のみが残って、工場などに掲げられるスローガンとして現在も残っていると言うお話は、安全担当者ならご存知と思う。ただ、現実には日本では、安全、品質、生産共に第一だと言われる経営者が多い。一方、多くの社員にとってこれを理解し実践することは大変難しい。「安全第一、品質第二、生産第三」と言って丁度良いくらいの意識になると思うのは私だけであろうか。

働き方改革と安全衛生

「働き方改革」は、最近、最も話題になっている言葉と言っても過言ではないが、長時間労働の是正は、安全衛生担当者にとっても大きな課題である。そこで、昔は寝食を忘れ深夜まで或いは徹夜したものだが、今の若者は軟弱だと言うお話が良く出てくる。そう言う私も20代の後半、月100時間程度の残業が日常であったことを経験している。だが、昔の方が強かったと言うつもりは全くない。以前の職場環境は、皆が孤立することなく家族的な雰囲気であったこと、求められる仕事の密度とスピードが現在とは大きく異なることを考慮すると、昔の方が良かったとは言えても、強かったと言うことはないと思う。メンタルヘルス対策を考える際、忘れてはならないと思っている。

 一層の少子高齢化を向かっている現状を踏まえ、今後、高齢者、外国人、女性の活躍を推進していくことは重要な課題となっている。解決策の一例として、誰にでも見やすく分かりやすい安全表示や腕力があまり出せなくても働ける職場環境づくりを労務管理と安全衛生両面から改善していければと思い、これらの点で、これからも貢献していきたいと考えている。

(労働安全衛生広報 2017.6.15号掲載)

社会保険労務士試験に合格したい貴方へ(1)

私は、7回目の受験で社労士試験に合格しました。決して、自慢話ではなく、「お役に立てるかも情報」を、これから順次ご紹介します。諦めないで、頑張りましょう!                                          

 1.はじめに 
   ・あなたは、何故「社労士」資格を取得したいのでしょうか? 
   ・一つだけ言えること → この勉強自体が好きですか? 
   ・もし、過去の失敗経験を悔やんでいるのなら、まずまず。 
   → 自分は、できるのに運が悪かったと思っていては、成長はありません。
   ・合格したら、どうしたいのですか?(何のために取りたい?)
   → イメージを持ってください。

 2.私の過去の受験結果
   ・7回目受験で合格。6回目までに、1点差不合格が3回。それでも、諦めませんでした。
?  ・1点差不合格を繰り返す人や、6~7回受験する人が大勢いることが、後で分かりました            
 3.私の勉強法
  ・年間1千時間の勉強時間を作る。私は、平日は通勤時間を、休日は自習室を活用。
   ・何かを捨てて時間を作らないと。但し、睡眠時間を削るのはダメです。
   ・ノートをきちんと作ることに時間をかけていませんか? 
   (勉強しているような気がするだけです)

 4.「7回受験」の成果?!
   ・回を重ねる毎に忘れない知識が増えてくると実感。 
   ・7年目は、模試の結果もまずます。 → マグレではないかも。
   ・受験対策の進展 → やるべきことと捨てることを明確に(効率アップ)。
   そして、深みにはまらないように。

社会保険労務士試験に合格したい貴方へ(2)

さて、2回目は、受験当日のお話です。諦めないで、頑張りましょう!

 

 

5.受験当日

 ・体力勝負で負けないように。 寝不足は、厳禁。

 ・栄養ドリンクとバナナを(自分で信じるものでいいです)。

 ・早めに会場へ。

 ・トイレ休憩でリラックス!(択一式)

 

 ・択一式は、勉強の成果。基準点とれないのは、勉強不足と思います。

 ・選択式も、と言いたいですが。。。 必ず、難問あり。そこで、以下を。

 

 (選択式解答の心得)

 ・解答を後から変更するとダメと言うことはありません。

記憶をたどり、良く考えましょう。

 ・時間はあります。一通り解いた後、各科目の点数を予想。

 ・基準点未満かも?と思う科目について、再度重点チェック。

基準点を満たせば良いのです。

・聴いたこと、学んだことのキーワードを一生懸命思い出しましょう。

 ・「理屈を付けて(こうだからと考え)」、修正する。

・理屈が無いのなら、修正しない方がいいかも。決して当て物ではないので。

 

6.社労士試験受験後

 ・試験結果の予想は、ほどほどに。

全く問題なく、合格できていると思える人は僅かと思います。

 ・明らかに不合格なら、すぐに勉強開始を。(もちろん、諦めない場合)

社会保険労務士試験に合格したい貴方へ(3)

さて、3回目は、合格していたらのお話です。

 

 

7.合格していたら

 ・是非家族と御祝いを! 多分、結構迷惑をかけたと思いますので。

・そして、業務経験があるなら、以下のように、すぐに行動を!

 ・社労士会に業務経験記入内容について、事前問合せし、了解を得てから登録申請します。

申請書の書き方について、親切に教えてくれます。

  (関連する法令に関する実務経験が無ければ、社労士登録には翌年夏の研修への参加が
必要です)

・登録は、開業、勤務、その他に分かれて申請します。社労士会行事への参加は何れも
可能です。

 ・私は、合格発表のあった11月の末に社労士会の面接を受け、12/1付けで京都府社労士会に

登録しました。(忘年会に参加できました)

 

・特に、初年度は入会金など費用がかかります。それでも、合格したら、登録して欲しいです。

 何のために、勉強し合格したのでしょうか。

 

・士業は、開業したら、もっと勉強。 厭なら、社労士にはなれません。

 

8.京都府社会保険労務士会について

 ・通常は、支部単位の活動。研修会・親睦会などの行事など。

 ・全体会合は、賀詞交歓会・総会・研修会・分野別研究会など。私は、就業規則研究会に参加。

 ・各種研修会に参加して → 7年間勉強してきて良かった。何とか、話についていける!

同業者の集まりの活用は、考え方次第。

 

9.社労士に求められること

 ・合格は、スタートライン → 士業は継続した最新情報収集(勉強)が必要。

  勉強する場に参加できる資格を得たと思いましょう。

 

 ・自分一人で、できることを増やす。(誰かがやってくれるのではありません)

 ・経験や人脈を大切に。但し、それだけではダメ。

 ・若い人なら、他の士業の事務所に勤めるのもいいかも。

 ・仮に、自分が事業主だとして、社労士である自分に相談したいと思いますか?

 

10.おわりに

 ・あなたは、過去のうまくいかなかった時間とどう向き合いますか?

 

 → あとは、あなた次第。

   頑張った自分の経験は、貴重な財産です。 だから、頑張りましょう!

 

 

以上で終わりですが、参考にして頂けたのなら嬉しいです。

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